【今こそつながろうプロジェクト】東京都大田区より~高齢化社会・楽しく豊かに

なかなか終息が見えない新型コロナ感染拡大。このような時こそ、会員同士でつながっていきましょう!
全国各地で暮らす同窓の方々の【今】と【メッセージ】を届けていただきました。(執行部)

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■ 望月彩子(旧姓宮下)さん 10回生/東京都大田区在住
 *プロフィールは文末をご覧ください*
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いつの間にか80才を超え、残り時間も少なくなったなぁとしみじみ思う今日この頃。
新型コロナウィールスの突然の侵入で、すっかり日常生活が拘束され、落ち着かない日々が続いています。

65才で短大教授の仕事を終え、これから何をして生きて行こうかと考えた時、他人に頭を下げずに出きる仕事は何かと考えたのです。

それはアートの世界でした。自分の残る力を十分発揮できる世界。
幸い多摩美術大学の生涯学習講座が近くの上野毛校舎で始まり、銅版画講座を見つけました。ここで銅版画の技術を身に付けてみようと思ったのでした。

銅版画家の長谷川潔、池田満寿夫、山本容子のファンだったりしたのでした。幸い版画を始めた当初からすみの会に小川先生からお誘いを受け、何とか10回出品し来年は11回目を迎えます。

それから20年、すっかりはまり込んで、欲も出て、公募展に応募したりして、入選、会友というところまで来たのでした。

年に3~4回展覧会(春陽展、八雲展、葵展、すみの会)に出展し、刺激を受け、励まされ、もう終局かなぁと思っていたのでした。

そんな矢先今年はコロナの所為で春の文化活動がほとんど中止になって、準備していた作品は、行き場を失って家の壁で退屈しています。

せっかくですから、この場でお目にかけてみます。

2019 春陽展出品 タイトル「catalyst」
2019 春陽展出品
タイトル「catalyst」
上:2017 版画展出品 タイトル「stay here」 下:2020 春陽展出品予定作品 タイトル「spring has come」
上:2017 版画展出品 タイトル「stay here」
下:2020 春陽展出品予定作品 タイトル「spring has come」

多摩美の生涯学習講座も7年前に閉鎖になって、それ以降は銅版画製作は自宅のガレージと横浜美術館の市民アトリエで制作していましたが、このコロナは中々撤退しないようで、美術館は閉鎖し続けております。

3密を中々クリヤーできないのでした。

もう一つの私の趣味はバラの栽培です。小さい時から園芸は好きでした。時間が出来たら、一番難しいと言われている薔薇を鉢栽培して見たかったのでした。マンション暮らしが長かったのでなかなか場所が取れず、条件が合わなかったのだけれど、30年前に現在の家を建てたとき各階(3階建)にバルコニーを作り、狭くて、風の強い場所でしたが、気を遣いながら栽培してみました。

いい薔薇を咲かすには、
①苗は質のいいバラ園から手に入れること、
②土もバラ用の土を使うこと。
この2つに成功すれば、あとは日々の手入れ(水やり、追肥)でいい花が咲くことが分かりました。

元気な時は40鉢ぐらい育てていましたが、今は10鉢ぐらい。薔薇の性質を理解して、自分の体力とも相談して、楽しんでいます。

コロナ騒動で大変ですが、ちょうど薔薇のシーズンです。薔薇のご機嫌をうかがいながら、年寄りは出かけるなというけれど、ほかに頼む人もいないので(80代の高齢者夫婦)すべて買い物、家事はこなしています。

朝、近所の花の咲き具合をチェックしながら、歩いています。大田区の高台、富士山も見える場所があって、毎日フェイスブックに載せる写真を撮りながらの散歩はいいものです。

私の年でフェイスブックをやっている人はあまりいないのですが、版画の仲間(男女、年齢問わず)や旅友達との情報交換は何よりの生命力になっています。

これが私の若返りの命綱なのかもしれません。良かったと思っています。

と、こんな具合でコロナにも負けないように、80代の余生を生きております。

こんな元気な私の今までの履歴を書いておきます。

1938年東京世田谷区生まれ。現在は大田区に在住

職歴
1960~1962  竹中工務店東京支店設計部
1962~1964  設計連合1級建築士事務所
       『国立京都国際会館設計競技に参加』
1964   結婚
1965・67    長男・長女誕生
1971     1級建築士資格取得
1980~1992  三井ホーム株式会社インテリアコーディネーター契約
        インテリアプランナー資格取得
1990~1992  日本女子大学住居学科同窓会「住居の会」第4代会長
1991~2004  群馬女子短期大学助教授&教授として住居学・住宅デザイン一般
        色彩学・インテリアデザイン等担当
         (現在は高崎健康福祉大学)

【後輩たちに伝えたいこと】
資格は無駄にはなりません。実力の一般的なゲージになりますから、できるときに取っておくといいと思います。
私の時代は男女の差別の感覚が強かったです。資格がものを言いましたね。

2020年5月7日
望月彩子

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