「那須の山荘」
遥かに続く那須高原を見渡す山の中腹、雑木林のなかに建つ週末住宅である。都心をはなれて自然のなかで過すことによって身体感覚をとりもどし純粋な時間の流れのなかで家族や友人と過すための場として計画された。
自然の機微や変化を享受する場として、建物はできるだけ単純であること、木々をできるだけ切らないこと、室内から木々を間近に感じることができること、室内での人と人が親密な関係になれることなどを考え、間口が3.3m、長さ11mという細長い形状の建物を緩い斜面に配置した。
また、林の中に溶け込みながらも存在感を示すという両義的な在り方とする為に、周辺の景色を映しそれと同化するガラスの妻面と木々を映しその背景となる黒く長い金属板の筒という２つの要素に還元した簡潔な形態とした。それはこの場所を異化する「新しい場 – 風景」をつくると考えた。
作者紹介 宮 晶子 （36回生）
| 1986年 | 日本女子大学住居学科卒業 |
| 1986年～91年 | レーモンド設計事務所 |
| 1991年～96年 | アルテック建築研究所 |
| 1997年 | STUDIO 2A (スタジオ ツーエー) 設立 |
| 現在 | 横浜国立大学、東海大学非常勤講師 |
| 「那須の山荘」 | 栃木県マロニエ建築奨励賞（1999年） american wood design award 入賞(2000年） 建築学会作品選集2001入選 |
| 「kogota seminar house」 | SDレビュー2004入選 |
| 「ZEBRA chair」 | 杉コレクション2004優秀賞受賞 |
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