第18回林雅子賞選定会《開催しました》

2月15日(土)、晴天に恵まれる中、目白キャンパスにて「第18回林雅子賞選定会」が開催されました。
選定委員長に原田真宏氏、選定委員には能作淳平氏、佐藤由紀子氏(39回生)をお迎えし、15点の応募作品を対象に審査が行われました。
当日の見学者は75名。新型肺炎流行の兆しもあり、マスク姿が目立ちました。

会場に所狭しと並べられた作品。選定委員の登場を待ちます

プレゼンテーションでは緊張していた学生も、質疑応答の場面では、選定委員からの助言に耳を傾け、時には反論するなど、活発な議論が行われました。ユーモアあふれる選定委員の語りに、時折笑いが起こり、始終和やかな雰囲気でした。

LINE電話で中継作戦

インフルエンザに罹患した学生がおり、後輩が代理でプレゼンを行い、質疑応答は「LINE電話で中継作戦」という新しい試みもありましたが、無事全員が審査を終えることができました。

 

その後、選定委員が投票を行い、受賞候補作品が数点に絞られ、ディスカッション、再投票を経て、下記の4作品が林雅子賞及び選定委員特別賞に選ばれました。

《林雅子賞》
平井 未央さん
堀開き -過去を繋ぎ未来を拓く中心の再興-

《原田真宏選定委員特別賞》
村上 琴美さん
「法律のない裁判所」-プログラムの起源から考える新たな建築空間-

《能作淳平選定委員特別賞》
堀池 朱音さん
首都直下地震における仮設住宅10年計画

《佐藤由紀子選定委員特別賞》
田中 麻衣さん
キマグレナケンチク ~地球環境を配慮した未来生活~

講評の中で、佐藤氏からは、かつて指導をうけた林雅子先生について、「おおらかでやさしくておしゃれ」で「建築に真摯に向き合っていた」というエピソードが紹介され、林先生が残してくれた教えをご自分の中で整理し、この選定会に臨んだというお話がありました。
能作氏は「建築を通して社会的な問題をどう解決していくかという課題が多く、それにトライしようとする気持ちに共感が持てた」と述べられました。
原田氏は「日本女子大のカルチャーを感じた」「卒業設計では、新しい人たちがどう世界をとらえているか、社会をみているのかがわかって、ドキドキする」「ビジョンの新しさを示してくれた提案があったのが良かった」などの感想をいただきました。
最後は原田氏の「僕も能作さんも卒業設計では一番になっていない。つまり小さくまとまるなという事だ」というお話で、またもや会場に笑いが起こり、「自分のテーマを持って、それを追いかけていくことが大切、自分の起点の確認が学部のまとめ。ぜひ次にトライしてください」という温かいメッセージで締めくくられました。

その後、各賞の表彰に移り、林雅子賞受賞者には副賞として書籍「新・空間の骨格 林雅子のディテール②」が贈呈されました。

選定委員を務めてくださった原田真宏氏、能作淳平氏、佐藤由紀子氏には、応募者一人一人に温かいアドバイスを頂戴し、心より御礼申し上げます。当日は佐藤克志学科長をはじめ沢山の先生方がお越し下さり、学生たちの発表を見守ってくださいました。住居学科の全面的なご協力にこの場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。

当日の様子は下記会員専用ページ「イベントアルバム」でもご覧いただけます。
イベントアルバムは こちら

受賞作品の概要、選定委員の皆様からの講評は後日掲載予定です。
どうぞお楽しみに。

広報係:角田