30周年記念企画Part1-浅草寺伝法院見学会のご報告

今年、30周年記念企画Part1としての見学会が行われたのは、7月19日。
梅雨明け前にも関わらず日差しの強い暑い日でしたが、約30人の方々が、浅草寺五重塔前に元気に集合されました。
向かったのは、今回の見学場所、浅草寺伝法院。
こちらは、昨年国の重要文化財に指定されたものの、公開されているのは、現在庭園のみ。
今回、その貴重な建物の内部を、藤井東京大学教授にご案内頂きながら拝見しました。

伝法院は僧侶が住む『本坊』。
玄関、客殿、大書院、小書院、新書院、台所で構成されています。DSC_0457
災害や戦争により何度となく再建されてきた浅草寺の歴史の中で玄関、客殿は、江戸の大火や、安政、関東、東日本の3回の大地震に遭いながらも1776年より240年間変わらず健在。
しかし、やはりその老朽化は著しく、来年より改修工事を余儀なくされ、 改修工事が始まると10年以上公開できないとのこと。
今回の見学はまさに、貴重かつ幸運なことでした。

拝見させて頂いたのは、玄関、客殿、大書院。
DSC_0463玄関を入ると広く長い廊下。
その先に見える、客殿の広間。
脚を踏み入れた途端、その荘厳さに圧倒されながらも、奥へ奥へと引き込まれ、行きついた空間は明るく清々しいまさにパワースポットでした。

そして、台所、新書院の脇を通り、さらに奥へ進むと、こちらは築100年余りの大書院。三室に分かれた奥の間には、床の間そして天袋と地袋を備えた違い棚。各部屋には、桐、牡丹、水鳥の欄間彫刻がそれぞれ施されており、その凝った細工や

高い技術に、あちらこちらから皆さんのため息が聞こえるほどでした。さらに、周りには一間幅の畳廊下がぐるりと配されて、お部屋に一層の解放感と明るさを与えています。
またこの回廊から一望できるお庭には、みなさん、暫し都会にいることを忘れて美しさに浸っていらっしゃいました。5

最後は、お庭の散策。
暑さにも負けず、全員で池の周りを一周します。DSC_0539
対面から、大書院を眺めると、そこには現代のシンボル東京スカイツリーとの共演も見られ、建物と同様に堪能させて頂きました。DSC_0542

さて、見学の後はお待ちかねのランチタイム。
浅草名物の一つ。
フィリップ・スタルク設計の金色の炎オブジェを擁するスーパードライホールを見下ろす、ビールジョッキに見立てた日建設計設計のアサヒビール本社ビル。
こちらの、ちょうど泡を模した辺りにある、イタリアンレストラン、ラ・ラナリータでのお食事となりました。7
今回、小川信子先生が参加してくださり、変わらぬお元気なお姿をお見せくださいました。米寿に近いお年になられても以前と全く変わらない、凛としたお姿、お話は、まさに尊敬と憧れです。

卒業してもなお、私たちにその生き方・在り方において学びを与えてくださる小川先生、いつも刺激と尊敬をもたらしてくださる同窓生のみなさまに、感謝の気持ちで一杯の時間でした。

集合写真です!
集合写真です!

(記:HP係 小島、帆刈 撮影:HP係)