【今こそつながろうプロジェクト】ブルックリンより

新型コロナ感染拡大の影響で心細い日々を過ごしていらっしゃる会員の皆様へ。
このような時こそ、つながっていきましょう！
日本でも状況が厳しくなる中、海外で暮らす同窓の方々の【今】を届けていただきました。（執行部）

……
■ 山本さと子さん（旧姓瀧口）　53回生／定行ゼミ／アメリカ、ニューヨークシティ、ブルックリン在住
住居学科で建築学を学び、卒業後、東急系列の不動産会社に勤務致しましたが、2013年よりアーティストに転身してアメリカ、ニューヨークに住んでおります。現在はFashion Institute of Technology と言うファッション学校の従業員としてお仕事しながらアーティスト活動に励んでおります。
……

アーティストとしてニューヨークに住所を構えて6年近くの時が過ぎました。華やかな街はネオンの光を失い、人々は人生を省みて静かな時を過ごしています。
ウイルスの被害が世界中に広がる中、この街が遥かに多くの患者を抱えています。「こんなつもりで都会に住むつもりじゃなかった」スポットライトを求めてこの街を選んだ人々は、今何を思っているでしょうか。

ニューヨーク市は病院のベッドも既にパンク状態で、特設のベッドをイベント会場や公園に構える事を決めました。わたしは日本、東京の出身者で、覚悟を決めて海外暮らしを始めた頃は想像も出来なかった現実と今は向き合っています。医療機関で働く様々な人種の人々の胸の痛みを感じながら、今は世界が一つになる時だと信じています。

正直を言うと、ニューヨークは見えない人種間の争いで錯綜している時代もありました。アジア人としてその諍いに目を背けながら地下鉄に乗って職場に通う時間を今も忘れません。そして隣人に牙を向けた人々が、今は静かな部屋の中でその虚しさを考え直していると信じながら。
ブルックリン近辺でお散歩の途中に撮った写真を日本女子大学の皆様にお送りします。東京の皆様も、どうぞお元気で。