【今こそつながろうプロジェクト】懐かしいエピソードと秘蔵写真満載!~石川研究室卒業生一同より~

前回、石川孝重名誉教授からのお便りを紹介させていただきました。リンク
今回は石川研究室卒業生の皆様からのメッセージを41回生の久木章江さんがまとめてくださいました。石川研究室は卒業後も先生を囲み、和気あいあい、研究の推進や近況報告などをしていらっしゃるそうです。
皆さんの知らない石川先生の素顔、そして楽しく心温まるメッセージが満載です。


石川孝重先生の思い出(石川研卒業生だより)

石川孝重先生
2020年のご退官および名誉教授ご就任、そして2021年の日本建築学会教育賞(教育業績)受賞、おめでとうございます。

コロナ禍でお祝い等などが出来ずにおりましたが、石川研OGからの懐かしい記事を寄稿させていただきます。石川先生の36年間における教育成果の一部でもある我々卒業生一同ですが、幅広い世代の10名からコメントを集めてまとめてみました。

年代によって印象などにはかなりのばらつきがありましたが(笑)、卒業生の皆様と懐かしい思い出を共有できれば幸いです。

(取り纏め 41回生 久木章江)

※懐かしい写真に写っている卒業生の皆様に掲載許可を伺うことはできませんでしたが、、時効?ということでご理解いただければ幸いです。


1)石川先生のゼミに所属する前の印象はどうでしたか?

石川先生が若かりし時代の卒業生からは、「何だか怖そう」「あまり笑顔を見せてくれなさそう」「厳しそう」などの意見が多くあげられました。

しかし、石川先生が徐々に年齢を重ねていくにつれて、「クールな雰囲気だけれど、笑顔は優しい感じ」「住居のボスのようなイメージ」「話し方がとても柔らかかったので、重鎮という感じが出ていた」などの意見に変化しています。怖さはないものの、大物感?が出てきた時期があったようです。

さらに還暦を超えられたあたりからは、「一番分かりやすく楽しい授業の先生」「授業がわかりやすくて生徒想いの先生」という優しい翁のようなイメージに大きく変化していました。

学生と夢の国を楽しむ石川先生

2)石川先生に対する卒業時の印象はどうでしたか?

「研究室に入る前とは全然印象が変わりました。厳しいところもありましたが、ゼミでは毎回丁寧にご指導いただいて、熱心な先生だと思いました。先生の仰ることがなかなか抽象的なことが多くて、最初は困りました。解釈が難しくて難解なところが、今となっては石川先生らしい気します」といった内容の回答が多かったのですが、その一方で、「超人」「チャーミング」「独特のオーラがある」「神様としか思えません」などのコメントも!

最後の方にはとうとう神・超人の領域までいってしまったようです(笑)

若かりし頃の石川先生に教わった世代には考えられない変化かもしれませんね。

3)石川先生の1年~3年の授業時の思い出を教えてください。

残念ながら住居構造や構造力学等の授業の思い出を挙げた人はいませんでした。

今回の教育賞受賞の素材の一つでもある体験型授業の「力と形」や「構造・材料実験」については以下のようなコメントが寄せられました。これらのカリキュラムを受けていない年代の皆さんは羨ましいと思われるかもしれません。

【力と形】(一年後期)

「体験型のため分かりやすく学べました。構造に苦手意識を持つ人が多い中、楽しく構造を学べたのはこの授業のおかげだと思ってます。」「あれだけの量のレポートを全てチェックして細かくフィードバックまであったのは初めてで驚いたことを覚えています。」「各自一枚の紙から工夫して橋を作って耐荷重を競い合ったこと。力の流れをイメージして材料の特性を活かすことを楽しく学べました。」

【構造・材料実験】(3年前期)

「コンクリートをこねたり、鉄骨を組み立てたり。石川先生を中心に、みんなで楽しく一体感を持って作業できたことが、とてもいい思い出です」「スランプ試験を体験できたこと。実際にコンクリートに触れる機会があったことがとても良かった」「振動台を導入したことがすごいことだと、力説されていた(笑)」「コンクリートを作ったり潰したり、インドア派なイメージでしたがあの暑い時期に生徒がギャーギャー言う中で取りまとめられていたのは相当大変だったのではないかなと思っています。」「自分達の練ったコンクリートを潰したり、小さな鉄骨造の建屋を建てたこと。自分の手でやった事で印象に残り今に活かされてます」「つなぎファッションが流行りました!」

暑い中、つなぎ姿で楽しく授業しました!

 

ちなみに授業担当者としてこれらの授業に参加していた私は、授業後に実験室の脚立を持ち出して、実験室の敷地内やテニスコート横でたわわに実ったビワをみんなが必至に採っていた姿が忘れられません。

さらにこんなちょっと一風変わったコメントも!

「特定の授業ではないですが、先生が説明する時に手がひらひら舞うことが印象に残っています。集中力を切らさず講義をきけました。」

石川研メンバーであれば「あぁ、あれね!」と懐かしく思いだす仕草ですが、集中力を切らさない効果まであったとは気が付きませんでした(笑)

4)卒論ゼミの時の思い出を教えてください

「論文のこと以外にも色んなお話を伺い、当時の私にとっては外の世界を知る貴重な機会で、とても面白いと思っていました。研究ではなるべく自分で考えるよう促されていたように思います。当時受け身で授業を受けていただけの自分にとっては、かなりの難題で、相当悩んだ記憶があります。」

という真面目なコメントもありましたが、

「どうしてもゼミ合宿がしたくて代々木のオリンピックセンターで開催できて、ディスカッションできたことが嬉しかったです」

「振動台の実験でお菓子を配っていただいたこと!データ取得のための被験者ながらに、楽しかったです」
などの思い出を挙げた人もいました。

5)石川先生に言われた事で今でも印象に残っている事はありますか?

・「自分の至らなさを認めれば、もっと楽に生きられるよ」

→焦ったり取り繕ったりせず、知らないことは素直に質問し、自分のできることをコツコツ積み上げていけば、きちんと道は開ける、ということ。社会に出てから特に痛感しています。

・「人の話をちゃんと聞く」

→当たり前のことではありますが、実はこの「ちゃんと」というのがかなりハードル高い。

・「自分中心に考えない」

→今でもこれを思い出すと少し気持ちが楽になります。

・「1つの言葉で10通じる人と、1しか通じない人がいる。」

→頭が切れるからなのだなぁ、と感心しておりました。

・「会話の中で、『というか』『だって』というフレーズを使わない」

→やってみて、生きやすくなったと実感し、いまも続けてます。仕事でもプライベートでも、メールなどの文中でも、「ですが」とか使わないようにすると、ものごとが柔らかく解決に向かうことが多く、教えてもらってよかったです。

そのほか、「マクロで見る」「答えは自然と見えてくる」「それだとセンス無し子だよー」など、どの世代も頻繁に聞いた言葉も複数挙げられました(笑)

当時の自分になんとなく刺さった言葉が、卒業後に徐々に深まっていくような経験をみんなしているようです。

6)卒論生だから知った石川先生の意外な素顔等のエピソードがあれば教えてください。

・夏場、研究室ではよくカルピスを飲んでいらしたこと。

・苺を荒く潰して牛乳をかけたいちごミルクがお好きだったことが、一番意外で印象に残ってます。

・ミルクティーにすごく拘りがあること

飲み物関係のコメントが多かったです!

そしてカラオケ関係のご意見も多数ありました。

・カラオケではアドリブの振り付けをしながら、高得点を連発していました。

・「月例会後のカラオケ大会で先生とデュエットを歌ったこと」が思い出深いです。

石川先生は昔からカラオケ大好き!
知らない歌でも勝手に歌いだす特技をおもちです!
カラオケボックスに行く時間が取れない時期にはゼミ室で熱唱したことも(笑)
頭部の手ぬぐいは、還暦過ぎてからの定番スタイルでした!

7)自分にとって石川先生とはどんな存在ですか?

・人生の師匠→大人になる第一歩のきっかけを与えてくれた存在。自分で考えることの大切さを教えてくださいました。

・人生の先生→自分でも知らなかった自分のことを、ゼミを通して石川先生に沢山見せて頂けたこと、社会に出てからどれだけ貴重な時間だったかを思い知らされています。

・何でも相談できる第ニのお父さん的存在

・研究以外にも自分への向き合い方や物事の見方など、人生で大事な部分を教えてくれたすごく大きな存在

・やりたいことを汲み取ってくれて人生の転換期に多大なサポートをいただいた方

→今思うと先生の考え方は大人の中の大人でした

 

長くなりましたが、皆さんからいただいたコメントを、あまり手を入れずにご紹介しました。懐かしい思い出や卒業生のコメントを石川先生や研究室の卒業生たちと共有するとともに、石川先生には卒業生からの感謝の意が伝わったら大変嬉しく思います。

 

長い間、我々を熱心に教育してくださり、多くの時間をかけていただき、本当にありがとうございました。これからの人生も楽しんでいつまでもお元気でお過ごしください!

最後にご退官前の研究室で発見した写真を一部紹介。1990年ごろの石川先生です。泉山館(旧)の研究室も懐かしい

 

<取り纏め>
久木章江 1991年卒(41回生) 文化学園大学建築・インテリア学科教授

♪コメントを寄せてくださった卒業生の皆さん、ご協力ありがとうございました。♪

・池田晴子(旧姓松本) 1994年卒(44回生) 作陶家(家鴨窯)

・戸田栄里(旧姓石澤) 2000年卒(50回生) NTT都市開発株式会社

・中村真理子 2003年卒(53回生) 東急(株)

・A・I(旧姓Y) 2005年卒(55回生) 世田谷区役所勤務(建築職)

・鈴木ともこ 2005年卒(55回生) アーキテクト(設計事務所EM2N Architekten, スイス・チューリッヒ)

・松原未佳 2008年卒(58回生) 東急(株)渋谷開発事業部

・H・T  2010 年卒(60 回生) 建築設計支援

・滝澤千尋(旧姓:鈴木) 2014 年卒(64 回生)  清水建設株式会社

・長網ちひろ(平間) 2017 年卒(67 回生) 東京不動産管理株式会社

 


卒業生による懐かしく楽しいエピソードが満載でしたね。
現在、石川先生からの卒業生へのメッセージ動画もご準備中とのことです。
次号で紹介させていただく予定です。お楽しみに。

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